この釉薬なら簡単にカラフルな釉薬ができます。一度お試しください。

※当ページの記載内容により生じたいかなる問題の責任も負いかねますのでご了承下さい※

●簡単色釉薬の基本の考え方

 

 

 

ベースの透明釉+顔料

 

いろいろな顔料を透明釉の中にいれて色をだします。

このベースの透明釉ですが、石灰釉を使用します。

ここで使用するのは調合済みの粉状の石灰釉!陶芸屋さんで売ってます。

石灰釉はとても安定している釉薬で「石灰釉にはじまって石灰釉におわる」といわれています。

もちろんご自分で作った石灰ベースの釉薬でも大丈夫ですが、ベースとなる釉薬は安定していたほうが、扱いやすいです。

グラムで買うのではなく、一俵で買って何種類も釉薬を作るとお得ですよ。(一俵20kg)

 

 

●顔料の種類

大正黒 → 下絵具にも使われる顔料

呉須 → 下絵具にも使われる顔料  天然の高価なものから合成までさまざま。   

陶試紅 → ピンクの粉 

プラセオ黄 → 黄色の粉 単体で使用すると明かるすぎ

バナジウム黄 → 薄茶色の粉 単体で使用すると変な黄色

ヒワ → うぐいす色の粉

ピーコック → 紫の粉 単体で使用すると薄水色

●調合割合

これはあくまで私のレシピです。必ず色見本で試してから、細かい調整はご自分でお願いします。

 

石灰100%:大正黒5%      

酸化、還元ともに黒。還元の場合は不透明でてかりがでます。

 

石灰100%:プラセオ3%+バナジウム2%

酸化だと綺麗な黄色、ただし焼き過ぎると色が飛んでいきます。

還元では少し濁ります。酸化も還元も透明黄色釉

あんまり炎が直接当たらないほうが、綺麗な発色を得ることかできます。

 

石灰100%:陶試紅8%      

酸化だと綺麗なピンク、還元は少し落ち着いた色

 

石灰100%:呉須5%       

酸化、還元ともに透明青。還元では少し濁ります。

呉須の種類によって、粒子が残ったり、色が違ってくるので、安定した色を常に求めるならば

合成呉須がいいと思います。

 

石灰100%:ピーコック3%+陶試紅3%  

酸化で紫色の釉薬

 

石灰100%:ヒワ3%+プラセオ2%    

酸化で黄緑色の釉薬

●応用編

石灰100%:酸化銅3% 

織部釉。必ず酸化焼成で焼成してください。

ここで使用する銅は黒い酸化銅です。熱によって銅は揮発しやすいので、薄い色になったと思ったら少し銅の分量を増やします。

土灰釉ベースでもきれいに発色します。

銅が入った釉薬は焼成時に色がとびやすく、織部を施釉した器のヨコに白系の釉薬を施釉した器を置くと緑色がでたりします。

還元で焼くと辰砂釉という赤い色になります。

この釉薬はとても不安定なので、しっかり強還元をかけることをお勧めします。

 

 

石灰100%:マグネサイト10%  

半マット釉。

強還元で焼成したり、炎が直にあたると釉薬がとけてむらになるので注意してください。

 

 

石灰100%:酸化第2鉄5%

天目釉っぽい

鉄の量で薄い黄色~黒色まで変化します。

鉄を多く入れていくと釉薬が流れやすくなるので注意してください。